施工実例
Example
こんにちは五ツ屋です。
今回は、名古屋市西区の一軒家にて「キッチン排水の詰まりトラブル」でご依頼いただいた案件をご紹介いたします。
「定期的に詰まってしまう」「業者に高額な吸引車が必要だと言われた」ということで、お困りのお客様からのご相談でした。
■ ご依頼の経緯
お客様からは「キッチンの排水が詰まって、水が逆流してくる」とのお電話をいただきました。
お話を伺うと、数年前にキッチンと排水配管のリフォームを行っており、それ以来、約3年ごとに排水詰まりが発生しているとのことです。
以前、他業者に相談した際には「吸引車(バキュームカー)がないと対応できない」と言われ、その際に提示された金額が高額だったため、今回弊社へご依頼くださいました。
■ 現場での状況確認
現地にて確認したところ、確かにキッチンから水を流すと排水が間に合わず、シンク下の排水口から水が逆流してくる状態。
ちなみに排水の管径は50mm、一般家庭において特に問題はない通常サイズ。
(状況動画)
まず、キッチン下にあるSトラップの掃除口を開け、高圧洗浄を実施しましたが、作業中にも汚れた水が逆流。
この時点で、相当量の汚れや異物が管内に蓄積している可能性があると判断しました。
■ 通常なら吸引車の出番ですが…
今回のような症状では、確かに吸引車を使用するのが理想的な作業です。
しかし、当日は吸引車が手配できなかったことに加え、費用面の負担も大きいため、お客様のご意向を考慮し、仮配管を組んでバケツで排水を受けながらの作業で対応することにしました。
これにより、高圧洗浄作業を継続可能な体制を整えました。
■ カメラ調査を試みるも…
内部の状態確認のため管内カメラを挿入しようと試みましたが、すぐに問題が発覚。
キッチン下の排水管には90度のエルボ(曲がり部分)が3ヶ所以上連続しており、カメラが奥まで入りません。
このような急な曲がりが連続する構造では、流れが悪くなるだけでなく、異物が溜まりやすい構造的に問題があると言えます。
■ 特殊ノズルによる高圧洗浄へ
仕方なく、カメラ調査は断念。特殊ノズルに切り替えた高圧洗浄作業に移行しました。
粘り強く1時間ほど洗浄を続けていると、あるタイミングで「スッ」と通水した感触がありました。
異物そのものは出てこなかったものの、詰まりの原因となっていた部分が抜け、竪管(たてかん)まで高圧ノズルの通過音が聞こえるようになりました。
■ 排水の確認と再洗浄
その後、屋外の外部桝を開けて、水の流れを確認。
「ゴーゴー」と勢いよく水が流れる音を確認でき、明らかに改善されたことがわかりました。
念のため、キッチンの蛇口を全開にし、高圧洗浄機の水を追加で流して再確認。
水量が多いほど詰まりや逆流があれば分かりやすいのですが、問題なく排水されており、詰まりは完全に解消されたことを確認しました。
■ 詰まりの根本原因は…構造的な問題?
今回のトラブルで明らかになったことは、配管の構造自体に問題があるという点です。
横引き配管が長く、途中に高低差(勾配)の不足が見られる
キッチン下に不必要に多い90度エルボがある
結果として、水が流れにくく、汚れや油がたまりやすい構造
奥様に確認したところ、「この3年以上、油物は一切排水口に流さないよう気を付けていた」とのこと。
それでも詰まりが発生してしまったのは、やはり排水経路そのものの設計に無理があることを示しています。
■ 今後の対策とご提案
こうした構造的な問題を抱える配管の場合、「詰まってから」では費用も手間も大きくなるため、
**定期的な高圧洗浄(1年に1回程度)**をおすすめしております。
この点をご説明すると、奥様も「今後は絶対に1年ごとにお願いする」と大変前向きなお返事をいただきました。
今回の作業を通じて、詰まりの原因と今後の対策についてご理解いただけたようで、私たちとしても安心しております。
■ まとめ
排水詰まりは、ただの「汚れ」や「ゴミ」だけが原因ではなく、配管設計のミスや勾配不良などの構造的要因によって引き起こされるケースもあります。
特にリフォーム後に詰まりが頻発するようになった場合は、注意が必要です。
お困りの方は、お気軽にご相談ください。
私たちは現場の状況に合わせて柔軟に対応し、お客様の負担を最小限に抑える方法をご提案します。