施工実例
Example
今回は愛知県にあるマンションの給水管ライニング工事をしました。今回も大きなマンションでしたのでライニング工事のやりがいがありました。築年数も経過し赤水や錆水が出るということでお問い合わせがあり、ライニング工事を行うことになりました。蛇口から出る赤水や錆びは不快感でしかありません。そんなお水は飲みたくなくなるのは当然です。浄水器を通してもフィルターが目詰まりする、まだ水が赤い、細かい錆が出るなど。こういった事案には給水管のライニング工事がお勧めです。このマンションではこのように赤水が出ていました。少し見にくいですが、小さい錆も確認できます。こちらの場所は洗面ですが、この様に赤水や錆が出ることは珍しくありません。旅行などで家を開けて戻ってきたら赤水が出たという事案はよくあります。ちなみに赤水が出るのは配管の中の錆や汚れが原因です。もう一枚見てみましょう。小さな錆が無数にあります。飲料水として適してないのが見てとれます。この様な錆や赤水対策にはライニング工事が適しています。築年数が経過すると給水管はどうしても錆が発生します。ライニング鋼管を使用していても配管の継手部分などで錆が発生します。給水配管を全て新品に更新するのは莫大な費用ががかかります。地面を掘り起こしたり、斫り工事、大工工事など大事です。お部屋の中も一面養生して床をめくったりなど落ち着いていられません。当然騒音も凄いです。しかしライニング工事であればその様なことはありません。断水時間も最小限で済みます。お部屋の中の工事は当日2時間程度で終わり、その日は仮設の給水を利用して頂きます。そして次の日30分程度で復旧して完了となります。お部屋の中で粉塵が出ることもありませんし、居住者様はリビングでくつろいでいられる方もいらっしゃいます。ライニング工事の流れをご説明していきましょう。この上の写真はマンションの側面を映したもので、緑のホースが見えるかと思います。これは工事をしている間だけ利用する仮設の給水管になります。仮設を利用することで工事中いつも通りにお水を使用することができます。(現在のライニング工事での仮設給水管は塩ビ管を利用しています)このような大型のエアーコンプレッサーを使用してライニングをしていきます。マンションですと世帯数の規模や大きさによって使用する台数が変わってきます。戸建て住宅の場合はもっと小さい1t車に乗るくらいのエアーコンプレッサーを使用する場合が多いです。上の写真は集塵機で、ライニング工事で使用するセラミック砂の回収及び粉塵や錆水の回収で使用します。簡単に言えばゴミ箱みたいなものです。これが研磨剤でセラミックの砂です。細かくとても鋭利で、この砂をエアーコンプレッサーで送って既設配管の中を研磨していきます。「この砂で配管の中の錆が削れるの?」って思われるかもしれませんが、どれだけの威力があるかは後ほどご説明いたします。これは洗浄機になります。既設配管の研磨が終わった後の洗浄や粉じん対策で使用します。現在では片手で持てる小さな洗浄機を使用しており、静音対策もしています。上の写真はマンションの受水槽ポンプ室内で、揚水管のライニングをしているところです。揚水管は受水槽のお水を揚水ポンプにてマンションの最上階にある高置水槽へと送るための送水管です。当然この揚水管も錆が発生しているのでライニングします。揚水ポンプに付いていた既設のゲートバルブです。中に錆が見えます。ゲートのところはこういった錆が付きます。上の写真は揚水管の中の錆で、ライニング鋼管を使用してますがこの有様です。この錆が揚水ポンプが動いた際などの振動で高置水槽へと運ばれるわけです。高置水槽へと運ばれた錆は皆様のお部屋に運ばれる給水管へと入り込みます。こういう仕組みで蛇口から錆が出る訳です。この錆まるけの配管をセラミックの砂で研磨してクリーニングしていきます。揚水配管内のクリーニング後です。見違えるようになります。これがセラミック砂の威力です。研磨後は配管内を綺麗に洗浄します。ここから飲料水用の塗料で配管内をライニングしていきます。膜厚もしっかりあります。綺麗にライニングされているのが確認できます。この飲料水用の塗料は国の成分分析機関の基準も満たしているものになるので、安心して飲むことができます。そしてバルブ類は全て新品に交換します。ポンプ周りの細かい部分の配管は全て新品に交換しました。ポンプ室の天井です。揚水配管が壁に入って高置水槽へと続きます。このようにエアーホースを用いてライニングしていきます。それでは高置水槽側はどうなっているのか見ていきましょう。これが受水槽から高置水槽へとお水が入る揚水管です。この写真はライニングした後の写真なのでフレキ管が新品になっています。それではここの配管部分の施工前を見てみましょう。配管内は真っ赤に汚れていて錆も付着しています。ここまで見たところ揚水管は下から上まで錆びていたのが分かります。ちなにみこのマンションは12階建てなので、配管が長い分錆の量も当然多いです。研磨クリーニングして綺麗になりました。こちらも膜厚しっかり付いてます。綺麗に塗料がぬれてます。これで揚水管が完了したので次の工程に入ります。次は高置水槽から皆様のお部屋へとお水を届ける給水管をライニングしていきます。こちらが高置水槽の給水管です。配管の保温をバラしてみると配管やバルブ類が錆びているのがわかります。配管をバラして見てみましょう。ひどいことになっています。フランジの口元はごってり錆がついてます。今にも剥がれ落ちそうですね。配管の中を見てみましょう。配管径が錆で細くなっています。これは凄いですよね。この配管の中のお水が各居室へと流れていたということになります。錆を除去して塗料を塗りました。こちらの給水管も錆びています。こちらも研磨クリーニングしてライニングしました。綺麗に配管がコーティングされています。高置水槽給水配管のバルブや防振フレキを新品に交換します。保温して完了になります。そして次の工程に入っていきます。次は共用部の給水縦管です。マンションですと大抵玄関横にガスメーター扉があります。給湯器などもあったりします。ここに給水の縦管があります。写真で切れている配管がありますが、これがそうです。この配管もライニングしていきます。ここも他と同じように配管内と継手部分に錆がついているのが分かります。研磨剤にて綺麗にしました。膜厚もあり綺麗に仕上がりました。このタンクの中に塗料が入っており、エアーの力で塗料を送り出して塗っていきます。縦管のライニングが終わったら今度は専有部分、お部屋の中のライニング工事になります。お部屋の玄関前にヘッダーと呼ばれる機械を置いて作業します。ここでエアーコンプレッサーの風量調整を行います。ここはトイレですが、このように給水管部分にエアーホースをセットしていきます。こちら洗濯と洗面にも同じようにセットします。エアーホースのセットが終わったら次は各給水管を研磨クリーニングしていきます。お部屋の蛇口や止水栓がついていたところから研磨剤を送り込み綺麗にします。お部屋の中も基本的な流れは先程と一緒です。塗料打ちの際はお部屋の中に塗料タンクをセットし配管内に流し込んでいきます。施工前から施工後までの配管を見てみましょう。こちら給湯配管施工前です。研磨クリーニング後です。ライニング施工後です。下から立ち上がってきている給湯の給水配管です。こちらも綺麗に塗れています。最後は縦管を保温して完了です。揚水ポンプ周辺の保温も行います。以上でライニング工事が完了します。共用部、揚水管、揚水ポンプ引き込み管、給水主管、給水縦管、専有部全てをライニングします。これで皆様が口にするお水が通ってくる配管の全部が綺麗に生まれ変わります。赤水や錆などの心配も無くなり安心安全なお水をご提供できます。五ツ屋はマンションのライニング工事だけではなく戸建て一軒家のライニング工事も承っております。オシャレなお家ですと壁や床材が天然の無垢を使用しているとこがあります。このようなお家の配管替えの場合は材料がもうなかったり、木の色合いが合わなかったりします。同じ色合いの木があればいいですが、無垢材の場合は色合いが変化するのでとても難しいです。このような場合にもライニングはお勧めできます。配管替えのようなお部屋をいじったり点検口を付けたりする面倒なことはありません。お部屋をそのままに触らず給水管を新しくできるのがライニング工事の利点です。