施工実例
Example
前回は揚水管や給水管をライニング施工したお話を書かせて頂きました。もしまだそちらを見られてない方はまず最初に前回の話をご覧くださいませ。その方が今回の話と繋がるので分かりやすいかと思います。こちらよりご覧くださいませ。それでは今回はマンションのお部屋の中のライニング工事について書かせて頂きます。下記の写真はお部屋のライニング工事をやる際に使用するヘッダーという機材です。このヘッダーで配管の中の空気流量を調整します下の写真はトイレでの施工風景です。このようにエアーホースをセットします。そして先程のヘッダーからエアーをこのホースに送り込みます。そうすると水道管の中へ空気が送り込まれて流れ始めます。ザックリとはなりますが、空気の流れを利用して施工していきます。こちらはトイレの配管のクリーニング後です。錆を除去しました。ライニング後になります。管径は13mmでも綺麗に塗れています。
下の写真は他の系統のトイレ施工前状況です。やはりお部屋の中の配管も錆がついています。小さい錆コブが見えます。こういった錆コブがフィルターなどに詰まり水量が弱くなったり、水栓器具を傷める原因となります。それでは錆を除去していきます。見事にツルツルです。この配管は真鍮ですが綺麗に除去できました。ここから塗料ライニングしていきます。管径が細くても膜厚もあり綺麗に塗れているのが分かります。上の写真は台所の水道管になります。やはり錆が付着しています。ここを通ったお水を毎日飲んでいたということです。浄水器があれば大丈夫とお考えの方も多いかと思いますが、水道管の中を綺麗にコーティングする方が意味を持ちます。水道水には塩素が含まれています。雑菌の繁殖を防ぐためです。水道管が汚れていたり錆などが多いと塩素濃度は急激に下がります。水道法の規定により残留塩素は0.1ミリグラム毎リットル以上と定められています。ライニングすることで塩素を保ちより安全なお水を飲むことができます。水道管をライニングしてプラス浄水機設置ならば非の打ち所がなく完璧と言えます。配管内のクリーニング後です。少し写真がボケていますが、ライニング施工後です。配管の口元に塗料が溜まっていますが、配管の勾配によるものです。この後口元を整えて完了となります。本当に奥まで綺麗に塗れているのか気になる方もいらっしゃると思いますので、ファイバーカメラを挿入し撮影したものをお見せ致します。上の写真は配管内のエルボ継手部の錆の塊です。どこを見ても錆そして茶色に染まっています。サンドクリーニング後、同じ個所と思えないくらい錆がありません。奥まで綺麗に塗れているのが確認できます。上の写真は洗面配管で、止水栓を取って撮影しました。こちらも細かい錆状況が確認できます。サンドクリーニング後。ライニング施工後。下の写真は他のお部屋の洗面所で撮らせて頂きました。ライニング施工前サンドクリーニング後ライニング施工後。
では塗料をどの様に打って、そしてその塗料はどこで回収するのかをご説明します。下の写真を見てください。こちらはマンションのベランダ給湯器の水道配管から塗料を送っていきます。分かりやすく言うとお部屋の一番遠い水道から施工していきます。長細いタンクの中には塗料が入っています。ホースが青色になっているのは塗料が流れている為です。そして塗料が最後に出るところは水道メーターがあるところです。ここで余った余分な塗料を回収します。ここが塗料の回収口となりますが、奥まで綺麗に塗れていることが確認できます。これでお部屋の中のライニングが終了しました。マンション全戸このようにライニングしていきます。居室内ですと台所、トイレ、手洗い洗面、洗濯、お風呂などになります。施工時間は1部屋約1時間半程です。それを一日に4件程度します。塗料が乾くために養生時間が必要となりますので、その日は仮設の水道を使用して頂きます。そして翌日に通水復旧し完了となります。以上が大体の流れになります。一般の方には給水管ライニング工事はまだまだ知られていません。大がかりな配管更新工事をするよりもお値打ちにそして施工が早いのが利点です。これはマンションだけの話ではなく、一軒家や工場など水道があるところ全てに言えることです。コスパがいいとは正にライニング工事のことを指します。